人事評価修正
来季から人事評価の内容を変えるらしい。意見を聞きたいと総務部長がヒアリングに来た。私の部下の課長も同席した。近年、当社の若い社員の離職率は50%だそうだ。評価に不満があり辞めるケースも多いらしく評価内容の変更に至ったようだ。今の評価内容は発揮行動30%業績評価70%という配分になっている。発揮行動の部分は20年前から変わってないらしい。数字の部分は単純だが発揮行動部分の評価のフィードバックには苦労している。評価内容が曖昧で、どうとでも取れるからだ。めんどくさい部下が文句を言うには恰好の内容となっている。5段階評価で毎回5をだしてくるやつなので、自己採点の評価を下げようものなら恰好の餌食となるのだ。毎回1時間以上面談に時間がかかっていた。これが管理職業務で一番の苦痛だった。私自身クソみたいな評価制度だなと思いながら面談するのだから地獄だった。部長と色々話をしていく中で、ある程度具体的な内容を項目にいれてほしいことと、評価が悪かった際には給料が下がるようにしてほしいと要望した。わが社は5段階評価(S~D)で最下位Dをとっても昇給0円でマイナスはなくCでも昇給があるのだ。これでは仕事をやらない者も増えてくる。特に年配者は手を抜いてるやつが多い。当社は制度として降格はあるのだが、実際に降格がないことも問題ではないかと伝えた。危機感がなくのんべんだらりと仕事をしている者も多い。数字がいい事と仲良し人事だけで昇進できるシステムで昇進試験はないのだ。課長以上の管理職には、なりたくもない所長になって辛い者もいる。部署の業績が悪かったり管理能力不足な面があっても降格せずにその役職に留まってしまうので、辛い辞めたいと思う者がたくさんいる。課長であがりと思っている者も多く仕事をしない課長もたくさんいる。降格があれば、課長に留まりたければ頑張って仕事に取り組むしかないし、能力がなければ管理職から降りることもできる。本人にとっても会社にとっても、私はいいことだと思っている。降格しても再チャレンジできるシステムがあることも必要だ。こんなやり取りをする中で、同席していた課長が部長の悪口を言っていた。10月から私の後任所長になる者だ。総務部長の前での発言で、部長は忌憚のない発言を求めていた上でのことだが、のちのちマイナスなことにならなければよいが、口は災いのもとだから。私は上層部の人間を全く信用していなかったので、余計なことはいっさい話さなかった。会長はよく風通しのよいことが当社の社風と言っていたが、悪口の風通しだけはよかった。課長にはアドバイスはしなかった。まだ40代半ばこれも経験だ。発言内容に甘い部分も多いが、所長職をこなしていくうちに気付くだろう。新人事評価が完成した時には私はもういないが、新評価で離職率が下がればいいのだが。